仁淀川は四国にある。一般的には四万十川ほどの知名度はない。しかし実は日本一の水質を誇るその川は、いまやそのあまりに美しい水の青を「仁淀ブルー」、「仁淀川の神秘」と称えられ、NHKの特集にまでなった*。TV番組を通して紹介されたのが高橋宣之の写真だ。(*平成23年3月放送NHK スペシャル『仁淀川 青の神秘』) 写真集『NIYODO BLUE』は、四季を通じて何万通りもの表情をファインダーにおさめ続けてきた高橋宣之のライフワークの結晶だ。「ほんとうに生きている川だからこそ生まれる青く澄みきった水」だと高橋氏は言う。その水を育んでいるのは太古から変わらない広葉樹林の森だ、とも。心打つ美しさとは決して上塗りのものではないことを、また言葉の説明も要らないことを、アーティスティックに証明してくれる写真集。豊富な水の流れのみずみずしい表情を見ているうちに、この美しい水に潜ってみたくなるかもしれない一冊となっている。 仁淀川の河口のサーフポイントを愛し、それがきっかけとなって仁淀川の上流を訪ねたサーファーは大勢いる。 サーファーにとってもまた仁淀川は特別な川なのだ。美しい森、美しい川、美しい海。美しい空気。本当に自慢したくなる日本がここにあるから____。
NIYODO BLUE/高橋宣之
¥6,160価格
112 pages / 4C